リースバックって言葉は聞いたことあるけど、実際はどんなもの?
リースバックの仕組みが知りたい。
どんな活用方法があるの?
リースバックをしようと思うけど、デメリットが心配。
こういった不安や悩みにこたえる記事です。
この記事でわかることは以下のとおり。
今回はリースバックについて、わかりやすくまとめていきます。
リースバックとはなにか知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
リースバックとは
リースバックとは、不動産の取引形態のひとつで、自宅の売却後も自宅に住み続けることができる売却方法です。
具体的な流れは以下のとおり。
- 売却の相談、依頼
- 査定、机上で買取価格を提示
- 現地調査
- 確定の買取金額を提示
- リースバック内容の提案、相談
- 不動産売買契約を結ぶ
- 残代金決済、引き渡し、賃貸借契約
このように、売買契約と賃貸借契約をセットにした一連の取引をリースバックと呼びます。まとまった資金を調達するために、リースバックをする人が多いですね。
リバースモーゲージとの違い
リバースモーゲージは、自宅を担保にお金を借りる金融商品です。
リースバックとの違いを以下の表にまとめました。
リースバック | リバースモーゲージ | |
資金調達方法 | 自宅を売却する | 自宅を担保に融資を受ける |
所有権 | 不動産会社(移転する) | 本人(移転しない) |
固定資産税の納税 | なし | あり |
主な資金用途 | 自由 | 老後の資金、住まいに関する資金 |
対象物件 | 制限なし | 一戸建て、一部のマンション |
年齢制限 | なし | 55~65以上対象が多い |
契約終了後 | 再購入可能 | 売却 |
自宅を退去せずにまとまったお金を受け取れるという点は同じですね。しかしリバースモーゲージは、契約者が亡くなった場合、自宅を売却して借入金を返済する義務があります。
「利用しようとしてたけど、実際に相談したら利用できないと言われた」
このようなことを防ぐためにも、サービスを利用する前に2つのサービスの特徴を理解して、重要なポイントをおさえておくことが大事ですね。
リースバックのメリット6選
リースバックのメリットは以下の通りです。
1つずつ解説していきます。
売却後も、そのまま自宅に住み続けられる
リースバックでは、自宅を売却したあとも、そのまま賃貸で住み続けることができるので、転勤や転校の必要がありません。ただし通常の賃貸と同じ扱いなので敷金、礼金、保証料などの諸費用がかかります。
不動産会社によっては、敷金や礼金をとらないところもあるので、確認してみましょう。
短期間でまとまった資金が手に入る
リースバックでは、自宅を現金化することで、短期間でまとまった資金が手に入ります。
通常の不動産売買では、「いつ売れるのかな」という不安があります。しかし、売却後も自分が住み続けるので、買い手を探す必要がありません。
物件の売却を周囲に知られずに済む
一般的な不動産売却方法では物件の写真がネットに公開されてしまいます。
しかしリースバックでは、ネット広告、オープンルームなどの告知活動をしない(市場に売却情報が出回らない)ので、近所に知られずに売却できます。
毎月のコストが抑えられる
固定資産税、都市計画税といった税金の支払いがなくなるので、その分を生活費などにまわすことができます。また、マンションの場合は管理費、修繕積立金の支払いもなくなります。
将来再購入も可能
売却した物件を再購入したい場合は、売買契約時に「売却した自宅を買い戻すための特約」を契約に入れることができます。
引越し費用がかからない
リースバックでは、自宅の売却後もそのまま住み続けることができます。つまり、引越しが不要のため、引越し費用がかかりません。
リースバックのデメリット5選
リースバックのデメリットは以下の5つです。
一つずつ解説していきます。
売却価格は相場よりも低い
なぜなら不動産会社は相場と同じ金額で買えないからです。
理由は以下の3つです。
【注意】売却価格は相場の6~7割くらい
会社によりますが、ぼくの働いていた会社では、相場の6~7割くらいの価格で不動産を取引したことがあります。つまり、相場が5,000万円の物件の場合は3,000~3,500万円になる計算ですので注意しましょう。
不動産をできるだけ高く売りたいと思っている人には、売却価格が相場よりも低いことが一番のデメリットになるでしょう。
賃貸借期間が無期限ではない
不動産会社としては無期限で貸すことは、かなりリスクが大きいです。なのでリースバックでは、同じ物件に住み続けられる「普通借家契約」ではなく、期間の定めがある「定期借家契約」が多いです。
【注意】「定期借家契約」に注意
「定期借家契約」は期間が定められている契約ですが、貸主(不動産会社)と借主(本人)の合意があれば再契約できます。注意点は、お互いの合意がなければ住み続けられないという点です。
契約内容をよく確認したら定期借家契約だった…
ずっと住み続けられると思っていたのに不動産会社に再契約を断られてしまった…
このようなことがないように、契約内容をしっかりと確認しましょう。また、「定期借家契約」ではなく、「普通借家契約」が締結できる不動産会社を選ぶと安心ですね。
毎月家賃の支払いがある
持ち家から賃貸になるため、毎月家賃が発生します。家賃の不払いが続くと、督促が届き、最終的には契約解除が通知されますので、注意しましょう。
「売却時の金額=再購入の価格」ではない
なぜなら、不動産会社が営利団体だからです。会社にもよりますが、登記費用や税金、印紙代などの諸費用に、利益をプラスした価格が再購入価格となります。
所有権が買取業者(不動産会社)に移る
自宅を売却するので、所有権が所有者から買取業者に移転します。つまり、自分の物ではなくなります。
リースバックはこんなことに活用できる
具体的な活用方法は、以下のとおり
調達した資金の使い道が制限されるリバースモーゲージと違い、リースバックは、不動産を売却した資金をなにに使うかは制限されていません。そこも大きなメリットですね。
【まとめ】今回はリースバックについて解説しました
リースバックについて詳しく知りたいあなたの参考になればうれしいです。
魅力的なメリットがたくさんあるので即決したくなりますよね。ただし、デメリットにも気を付けなければいけないのがリースバックです。自分に合う条件なのか、よく考えてから決めましょう。